労務用と請求用の上下番時刻

当システムでは、一つの配置レコードに、労務管理用の上下番日時と請求用の上下番日時の2つを別々に入力できます。

労務管理用は、警備員の給与計算や配置表に使用され、請求用は請求書の作成に使用されます。

工事の現場では、6時間の実働で終わっているにも関わらず、現場監督さんのご厚意で8時間の伝票を切る場合があります。

こういう場合、警備員に8時間の給与を支払うかどうかは会社が決めることなのですが、6時間の実働を8時間の実働として記録するのは労務管理上好ましくありません。

実際の労働時間より長い時間が記録されることにより、週の労働時間が40時間を超える一因になったりすることも考えられます。

このような理由から、本システムは上下番日時を労務用と請求用の2つに分離しています。

発生日と上下番日時

9 月1 日 0:00 ~ 4:00 までの勤務があったとします。開始は夜中の 0:00 なので、日付が変わって9 月1 日となっていますが、感覚上は8 月31 日の夜です。

この勤務について請求を起こすとき、8 月31 日分として8 月分の請求に入れる場合と、9 月1 日分として9月の請求に入れる場合の2通りが考えられます。

番号発生日上番時刻下番時刻
8月31日翌日 0:00翌日 4:00
9月1日当日 0:00当日 4:00

8月31日分として請求するときは、発生日を8月31日にして上表の①のように上番時刻を「翌日0:00」に、9月1日を発生日とするときは②のように上番時刻を「当日0:00」にしてください。下番時刻も同様に「翌日」と「当日」に注意して設定します。

労務用の発生日も同様です。月末が給与の締め日になっている会社では、発生日が8月31日なら8月分の給与で、発生日が9月1日なら9月分の給与で支払われます。

給与・ 請求・配置の ONとOFF

配置レコードごとに、給与に反映させる請求に反映させる配置に反映させる、の ONOFF をそれぞれ切り替えることができます。

  • 「給与に反映させる」をOFFにすると、その配置データは給与計算から外されます。給与明細にも出てきません。
  • 「請求に反映させる」をOFFにすると、その配置データは請求書作成時に無視され、請求額計算や請求明細から外されます。
  • 「配置に反映させる」をOFFにすると、配置表を作成するときに無視され、配置表に出てくることはありません。

警備依頼者によっては、交通費を出さない代わりに特定の頻度でダミーの警備員を配置したようにして、その警備料金を交通費の代替にするよう求められる場合があります。その是非はともかくとして、当システムはそういった要望にも対応することができます。

ダミーにする警備員を適当に選択(誰でも良い)して、配置入力を行います。

図の配置入力画面において、反映先のチェックボックスをON/OFFします。

  • 「給与に反映させる」は、OFF に (チェックを外す)
  • 「請求に反映させる」は、ON に (チェックを入れる)
  • 「配置に反映させる」は、OFF

このように設定することでダミーの警備員は、給与計算や配置表から外され、請求書を作成するときだけそのデータが生かされます。

また反対に、給与をONにして請求をOFFにした事例として次のようなことがありました。

ある工事現場において、数日前に中止の連絡が来ていたにも関わらず、そのことが警備員に伝わっていなかったことがありました。
当日、警備員から業者が来ないとの連絡があり、この件が発覚して警備員には帰宅してもらったのですが、彼にはいくらかの給与を支払わなければなりません。
当然、業者には請求はできません。

このようなとき、給与=ON、請求=OFF とします。配置表に載せるかどうか(反映させるかどうか)は、それぞれの会社で決めればいいと思います。

real と virtual

各配置データには、この配置が realvirtual かの属性があります。

警備員が実際に勤務したデータには、real を、給与や請求のために作ったダミー(仮想勤務)のデータには、virtual の属性をつけてください。
こうすることで、実勤務か、仮想勤務か、が一目で分かるようになります。

virtual 属性のついたデータは、一覧表示のとき赤で表示されます。

属性と反映先の例

(1) 8:00 ~ 17:00 の警備依頼に対して A警備員を配置したが、途中でAの具合が悪くなり、11:30 から B警備員と交替した。

処理方法: 給与は A, Bの両名に支払うが、請求は2名別々に行うのではなく、1名分で請求する。

警備員名労務用上下番請求用上下番r/v給与請求配置
A警備員8:00 ~ 11:308:00 ~ 17:00realONONON
B警備員11:30~17:00任意realONOFFON

または、

警備員名労務用上下番請求用上下番r/v給与請求配置
A警備員8:00 ~ 11:30任意realONOFFON
B警備員11:30~17:00任意realONOFFON
C警備員任意8:00~17:00virtualOFFONOFF

C警備員は、誰でも構いません。A警備員やB警備員でも可。請求=OFF にしているレコードは、請求用上下番時刻についてはどこかで参照されることはありませんので、どのような値が入力されていても構いません。

①は、A警備員の配置データにA, B両名の請求をまとめており、そのため、B警備員の配置データは請求をOFFにしています。

②は、A, B両名の配置データでは請求を行わず、請求用の配置データをvirtual で新たに作成しています。

※ real にするか virtual にするかを迷う事案については、労務用上下番時刻が事実であれば、real, 事実でなければ virtual にするのが良いでしょう。

また、

(2) 24時間1名の警備依頼に対して、A,B 2名の警備員を12時間ずつ勤務させた場合も、同様の処理を行います。具体的には、

①のようにするなら、A警備員の請求用の勤務時間を 24 時間にして、B警備員については請求=OFF にします。
つまり、24時間の請求をA警備員におっ被せてしまいます。real/virtual は両名とも real で。

②のように、請求用のVirtual配置データを作成しても構いません。

連続勤務への対応 (offset)

 一日の間に、同じ警備員を複数の現場に勤務させることがあります。朝からA現場に勤務していた警備員を、同じ日の夕方からB現場に勤務させる、といった具合です。

A現場が終了してからB現場の開始までの時間が比較的短い場合は、A現場とB現場は連続した勤務と見なして給与(残業)の計算をしなければなりません。

ここで、A現場での実働が5H、その後、B現場に行って実働7Hの勤務を行ったとすると、A現場での残業=0H、B現場での残業=4Hとして給与計算をする必要があります。なぜなら、当日の当該警備員の勤務は 5+7=12H となり、8Hを超えて勤務させた時間は 12-8=4H となるからです。

当システムは、このようなときには、配置データにオフセット時間を設定することで、B現場における残業時間が 4H であることを認識し、正確な残業割増を算出します。

上図は、別の現場(A現場)で実働 4H の勤務をした後、実働 9H の現場(B現場)に勤務した場合の、B現場の配置データの編集画面です。
オフセット時間に、A現場での実働時間 4:00 を入力します。(A現場の配置データの方は、オフセット時間 = 0:00 にします。)
※ B現場の終了後、さらにC現場に勤務させた場合は、C現場のオフセット時間には、A現場とB現場の実働の合計時間を入力してください。

この勤務(B現場)の給与割当画面は下図のようになります。
この警備員は変形労働時間制を採用しており、当日の所定労働時間は 10H です。ですので、10Hを超えた勤務が残業となります。
当日の実働時間の合計は、4+9=13H で 10H を超えた労働時間 13-10=3H が残業となっています。

B現場のオフセット時間=0:00 にすると、A現場とB現場を連続勤務と見なしませんので、それぞれで残業時間を計算します。